インターネットやAIなどのテクノロジーと、触れることが出来る家電などを連動させてより快適に、便利な生活を実現するInternet of Things(略してIoTと言われてます)。
Alexaなどで有名ですがIoTと寝具、特にマットレスのAI化が今ちょっとした話題になってます。
各マットレスメーカーと家電メーカーがコラボしたり、
全く新しい発想をもった人がクラウドファンディングで資金を集めて新しいコンセプトのマットレスが誕生するなど、寝室の快適さを変えてます。
目次
IoTマットレスに必要なモノは?
どんなタイプのIoTマットレスでも、専用マットレス、専用デバイス・アプリ、無線LAN(Wifi)、この3つが必要です。
マットレスに埋め込まれたセンサーと、
iPhoneやAndroidのようなスマホや専用デバイス(機器)にインストールされたアプリが、
Wifiを通じて連動していくという仕組みです。
IoT専用マットレスを購入すれば制御するアプリは無料でインストールして使うことが出来る、または予めインストールされてるものもあります。
IoTマットレスで実現できる3つの未来とは?
IoTマットレスで出来ることはザックリ言うと、以下の3つ。
- 睡眠データの可視化
- 寝室環境の快適化
- マットレスの快適化
睡眠データの可視化って何がいいの?
睡眠データの可視化は基本的にどのIoTマットレスにもある機能です。
IoTマットレスに内臓されたセンサーが専用アプリにデータを送って、心拍数や呼吸、体の動きからレム睡眠・ノンレムい睡眠の周期などまでわかるというのがスゴイ!
どんな睡眠データが可視化できるのかはマットレスや専用アプリによって変わってきますが、中には温度や湿度、呼吸の数まで計測できるマットレスもあります。
いびきが気になる人などにもいいですね。
睡眠データはIoTマットレスが実現できる全ての基本になるので、より高感度のセンサーがマットレスに埋め込まれてること、より詳細なデータが分析できるアプリであることが重要なポイントです。
家電と連動した寝室環境の快適化
寝室環境の快適化は、マットレスだけじゃなく寝室のエアコンや照明がマットレスと連動して調整されるというもの。
寝具の中だけじゃなく、寝室全体または家全体の家電と寝具をアプリで制御されます。
ここまで必要か?と思ってしまうし、各家電をそれぞれIoTに対応したもので揃えないといけないのでちょっと費用は掛かります。
世界的には色々なメーカーの家電がどんなマットレスでも対応できるようなセンサーやアプリと連動する動きになってますが、
日本の場合は大手寝具メーカーと家電メーカーがガチガチに囲い込んだサービスというのがちょっと時代遅れなのが非常に残念。
マットレスの快適化
マットレスの快適化はIoTマットレスにからアプリに送られた情報をもとに、マットレスの温度を上げたり下げたり、湿度が高ければ乾燥させたりという機能。
温度や湿度をアプリの自動制御で任せてしまっていいのかどうかはちょっと不安にも感じますが、安全性はそれぞれのIoTマットレスで電圧や最高温度など対応されてます。
保温性や放湿性は快眠条件としてかなり重要なのでこれは中々嬉しいですね。
その他にも、浅いレム睡眠時に起床できるような目覚まし機能や、リクライニング機能もあり一般向けから介護向けにも今後活躍しそうです。
話題のIOTマットレスをピックアップ!
まだまだIoTマットレスを販売しているメーカーは少ないですが、今注目されてるものをピックアップ!
MOORING(モーリング)マットレスの口コミ
アメリカで生まれたIoTマットレスのMOORINGはクラウドファンディングで資金を集め開発されたマットレス。
日本仕様としても開発・販売されましたが今は入荷待ち状態というほどの人気です。
MOORINGマットレスは睡眠データの可視化はもちろん、温度調整、湿度調整が自動的にされるのが特徴で、冬の寒さや夏の湿度調整にはかなりよさそうです。
ただ、MOORING(モーリング)のマットレスは寝心地が改善されるわけじゃなく、かなり薄いパッドタイプなので、単独で使うと寝心地はよくありません。
トッパーマットレスのように敷布団または今使ってるマットレスの上に敷いて使うのがおすすめです。
出張が多いサラリーマンなどホテル暮らしが多い人には持ち運びが出来るので利便性は高そう!
価格はシングルで51,800円とちょっと高いですがIoTマットレスとしてはかなり低価格です。
フランスベッドのRP-5000SE
フランスベッドが販売している睡眠データの可視化が出来るリクライニングマットレス。
特徴は、睡眠時の心拍数から呼吸数まで睡眠データの可視化がかなり細かいこととリクライニング機能。
収集された睡眠データから専用スタッフのアドバイスまで受けられるというサービスまで利用できます。
MOORING(モーリング)マットレスと違って、分厚いマットレスなのでこれ1枚で使えるし何といってもリクライニング機能が付いてるのは介護でも使えるのがメリットかと。
でも、これだったら従来のリクライニング機能のあるマットレスにMOORING(モーリング)マットレスを重ねて敷けばいいだけという気も。。。
西川エアーコネクテッド SIマットレス
西川エアーで有名な西川とパナソニックが共同で開発したIoTマットレスがエアーコネクテッドSI。
基本的なマットレスの寝心地は西川エアーSIでちょっと硬め。
マットレスに内蔵されたセンサーとアプリが睡眠データを測定するのはもちろん、パナソニック製のエアコンや照明とも連動して風量や温度、照明の明るさを制御するのが特徴です。
価格は148,000円と中々のお値段。
色々なメディアで取り上げられてます。
ただ、、、
「家電をパナソニックで!」
「高いけど西川のマットレスを!」
というのがIoTの流れでいうとあまりにナンセンスで時代遅れ!と感じてしまいます。
色々な寝具メーカー、家電メーカー、ヤマダ電機などの小売店を巻き込めば世界の寝具市場を独占可能性があるのに…。
資本力はあるけどセンスがないの典型で、西川とパナソニックがコラボしたIoTマットレスは多分ポシャります。
IoTマットレスのあるべき姿
IoTマットレスは例えば西川のマットレスやフランスベッドでも寝具メーカーを問わず、
パナソニック、日立、SONYなど家電がメーカーを問わず、
寝具と家電をつなぐセンサーやアプリに合わせて色々な組み合わせが出来ることがあるべき姿!
ただ、日本企業は技術力があるのと顧客がいるだけに、囲い込みを狙ってガチガチに固められた規格なのが現実で、このままいけばおそらく海外の便利なサービスに負けそうです。
というか、資本力や技術力があっても限定されたサービスを展開しようとしてれば勝ち目はありません。
これまでの流れで普通に考えたらGoogle、Apple、Amazon、Facebookなどの一見マットレスや寝具と関係ない企業がIoTの規格を独占して日本の家電メーカー、寝具メーカーが規格に合わせるのが予想されて少し悲しい。
国内企業であれば、ソフトバンクにも頑張ってもらいたい気もしますが、一般消費者向けのIoTではイマイチぱっとしてなくてイメージが湧きません。
唯一は東京五輪でマットレスのメインスポンサーになったエアウィーブが有望かも。
釣り糸メーカーから進化したエアウィーヴの経営センスは抜群で資本力もあるので。
いずれにしても、人生の1/3を過ごす睡眠時間こそテクノロジーとの融合が重要なので、高い技術がある日本企業はもうちょっと広い視野で頑張ってほしい!
IoTベッド・マットレスはもう少し様子を見るべき?
まだまだ販売され始めたばかりということで、IoTマットレスの価格は通常マットレスと比べても高価。
IoT全般に言えることですが1つの機器の調子が悪ければすべて連動してしまうところにはリスクがあります。
とはいっても、IoTを利用する人は増えてるし生活も快適になってるのは事実、リスクばかりを考えてもいけませんね。
現時点で個人的に残念と思うのは、体圧分散や寝姿勢データの分析がないこと!
腰痛や快眠に必要なのは、腰に負担がかからない寝姿勢や体圧分散、保温性と放湿性なので全てのデータが分析できるようになってくれたら嬉しいです。
さらにテクノロジーの進化が続けば、人の体型、体重を感知して最適な寝姿勢や体圧分散を実現できるように硬さが変化するマットレスが開発されたらもういうことなし!(ウレタンなのかエアーなのか?)
特に日本人のほとんどがマットレスに求めるのは快眠、腰痛や肩こりを楽にしたいと切に願ってるので。
こんなIoTマットレスは技術的には可能なはずなので、是非実現して低価格で使えるようになってくれることを期待してます!